2022.11.28

FXは「なんとなく」やると勝率50%以下の理由

元金融機関のプロ為替ディーラー
沖縄トレード学院 学院長の新里 竜一です。

当学院でお伝えしているFXには、取引手数料=スプレッドが発生します。そのため売買方法は同じでも、損失を出す可能性があります。

ではFXではスプレッドを考慮したうえで、どのように利益を出していくのでしょうか?また大きな損失を出さないためには、どうすればよいのでしょうか?

スプレッドを考慮したうえで利益を出すコツについて紹介します。

FXのスプレッドは手数料みたいなもの

FXでは取引手数料無料と記載しているFX会社もあります。しかし手数料は無料でも、取引時にはスプレッドが発生します。

スプレッドとは、通貨を買う側・通貨を売る側の間で生じる価格差のことです。つまりスプレッド=手数料みたいなものと覚えておくと良いでしょう。

スプレッドは各FX会社によってあらかじめ設定されておりますが、通貨ペアによっても異なります。またスプレッドは原則固定となっていますが、下記の時はスプレッドが拡大しやすいので注意が必要です。

例えば、

・流動性が低い時
市場参加が低い時間帯や主要国の祝祭日などは流動性が低下し、スプレッドが広がりやすくなります。つまり手数料が高くなるということです。

・急激な為替相場の変動が発生した時
重要な経済指標と位置付けられている、米国雇用統計の発表時やテロ・大震災など経済的なショックが起きた時などは急激な価格変動が起こります。その際に、スプレッドが拡大する傾向があります。

このように相場状況によって、手数料は変動します。では次にスプレッドによって、どのように勝率が変動するのかを以下で紹介します。

FXはスプレッドを引くと勝率が下がる

FXは勝率50%でもスプレッドが発生すると勝率が下がります。なぜなのでしょうか?

例えばスプレッドを引かない場合で計算します。損益幅が±10pipsと設定した場合、利益が+10pips、損失が−10pipsでも勝率は50%です。

しかし5pipsのスプレッドがある場合はどうでしょうか。エントリー時にスプレッドが発生するので、-5pipsからのスタートとなります。

10pipsの利益を乗せるには、15pipsとる必要があります。逆に損切りラインまでは5pipsで到達してしまいます。つまりこの場合の勝率はスプレッドを考慮しない場合の勝率である50%より低くなるというのがイメージできるかと思います。。

このように勝率50%でも、スプレッドによって勝率が下がると言えます。

ではスプレッドを考慮したうえで、どのようにして利益を出していくのか以下で詳しく紹介します。

短期売買はスプレッドの影響を受けやすい

そもそも勝率が下がる原因の一つとして、スキャルピングのような短期取引があります。スキャルピングとは、1日に何度も何度も取引を行い、利益を積み重ねていく取引スタイルです。

1日に何度も取引を行うため、その分スプレッドが発生します。またスキャルピングは1回の利益幅も少ない傾向にあるため、スプレッドが多く発生するとその分勝率が下がります。

前述した通り、スプレッドを考慮すると勝率50%に届かないのがFXです。だからこそ通貨や時間帯の特性を知り、精度を高めた取引をする必要があります。

まとめ

FX会社では手数料無料と記載されているところが多いです。しかし取引ごとにスプレッドが発生するので、スプレッド=実質的な手数料と言えるでしょう。また勝率50%でもスプレッドが発生することで勝率が下がります。スプレッドを考慮したうえで利益を上げ続けるためには、通貨や時間帯の特性を知り、根拠のある取引をする必要があるのです。

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